strawberry tea
**冬嘉side**
『蓮君とは、別れないですよね?』
真剣な瞳であたしを見つめ、真っ直ぐに言う麗華ちゃん。
あたしは一瞬ドキッとしたが、真剣な麗華ちゃんを見て、決意した。
あたしは別れない。
別れたくない。
別れられない。
・・・絶対に。
意地悪で
強気で
俺様で
でも凄く優しくて
愛しくて
あの瞳を、他の誰かに向けてしまうなんて考えられない。
あの大きな手で、他の誰かに触れるなんて。
耳元で囁くあの低音な声。
失いたくない。
・・・絶対・・・
『うん、別れない。
何があっても、別れたくない・・・。』
麗華ちゃんを見つめ返し、あたしは言った。
本当の気持ちを。
大袈裟かもしれない。
ありえない、なんて誰かに言われるだろう。
けど、恋をしたら本気で思ってしまうんだよ。
恋・・・・してるから。
・・・・・・・・・あの人に。
好き
そういう気持ちを伝えてくれた、あの人に。
『蓮はあたしの彼氏だから。』
麗華ちゃんは動かない。
あたしも動かない。
どこかで、誰かが微笑んだ気がした。