strawberry tea
『いらっしゃいませ~♪』
店(教室)の前ではクラスTシャツを着て、お客さんを呼び込む男子達。
あたし達、キャバ嬢は裏でメイク直し中。
『やっぱり冬嘉は白が似合う~♪』
そう言ったのは柚。
「へ…?
そ、そう?」
あたしはもう一度、グロスを塗っていた。
『守谷君、来てくれると良いね!!』
あ、そういえば。
蓮のクラス何やるんだろう…?
プログラム貰ったけど見てないや…。
「ねぇ、1ーEって何やるの?知ってる?」
『あ…知らない…?』
柚が動揺したように目を泳がせた。
……?
「うん。」
蓮も何も言ってなかったし。
『…ホストクラブだよ』
柚が言いにくそうに言った。
!!?!!?
ほ、ホストクラブ!?!?
『あたしが仲良い実行委員の後輩が1Eなの。
それでクラス何やるの?って聞かれて…。
キャバクラって言ったらそれに対抗してか、ホストクラブになったんだって。』
そんなぁー↓↓
絶対蓮、ホスト役だよね?
絶対格好良いよね…
って事は、女子が放っておくわけが無い!!
学校の女子が…
他校の女子が…
保護者(?)が…
蓮を絶対指名する!!
あたしは、女の子に囲まれている蓮を想像した。
『蓮君、これ…』
(高級時計を手渡す)
『ありがとう…』
『私もあげるわ』
(高級財布を手渡す)
『嬉しいです…』
『蓮…』
(急に呼び捨て)
『私、帰りたくない…』
…無理。
(↑妄想行き過ぎ)
無理無理!!!!
やだよぉ~↓↓
そんなの…いくら役でも嫌だよ……。