strawberry tea



『いらっしゃいませ~♪』



店(教室)の前ではクラスTシャツを着て、お客さんを呼び込む男子達。




あたし達、キャバ嬢は裏でメイク直し中。





『やっぱり冬嘉は白が似合う~♪』

そう言ったのは柚。


「へ…?
そ、そう?」



あたしはもう一度、グロスを塗っていた。




『守谷君、来てくれると良いね!!』




あ、そういえば。


蓮のクラス何やるんだろう…?



プログラム貰ったけど見てないや…。




「ねぇ、1ーEって何やるの?知ってる?」




『あ…知らない…?』


柚が動揺したように目を泳がせた。


……?



「うん。」



蓮も何も言ってなかったし。





『…ホストクラブだよ』

柚が言いにくそうに言った。



!!?!!?
ほ、ホストクラブ!?!?





『あたしが仲良い実行委員の後輩が1Eなの。

それでクラス何やるの?って聞かれて…。

キャバクラって言ったらそれに対抗してか、ホストクラブになったんだって。』



そんなぁー↓↓


絶対蓮、ホスト役だよね?


絶対格好良いよね…



って事は、女子が放っておくわけが無い!!


学校の女子が…
他校の女子が…
保護者(?)が…



蓮を絶対指名する!!




あたしは、女の子に囲まれている蓮を想像した。



『蓮君、これ…』
(高級時計を手渡す)
『ありがとう…』

『私もあげるわ』
(高級財布を手渡す)
『嬉しいです…』

『蓮…』
(急に呼び捨て)
『私、帰りたくない…』




…無理。
(↑妄想行き過ぎ)



無理無理!!!!
やだよぉ~↓↓


そんなの…いくら役でも嫌だよ……。



< 118 / 289 >

この作品をシェア

pagetop