strawberry tea



「おっ…
お、お母さん!?!?!」


『あら、柚ちゃん!
こんにちは。』


あたしの動揺を無視して、にっこりと柚に話しかけるお母さん。



柚は高校で出来た友達だけど、何回かあたしの家に柚が来た事があって、お母さんは柚を覚えている。




『可愛いドレスね~♪』



にこやかに笑うお母さんは、まるで無邪気な子供のよう。



はあ…

家族の中で一番疲れる人なんだな…




お父さん、お姉ちゃんをダントツ通り越してNO.1に疲れる人。




『あなた達のクラス、キャバクラなんでしょ?
ちゃんと接客してる?』



何でキャバクラなんてやるのよ!高校生が!!


…とは反対の事を言う母です…。




『それにしても柚ちゃん美人さんね~…
ドレス似合ってるわ、綺麗よ♪

隣が冬嘉だから、凄い際立ってるわ~』



グサッ!



今のあたしの心情にぴったり当てはまる効果音。




『柚ちゃんは彼氏いるの?』




っはぁああ!??!
何つー質問しとんじゃっ!!!!



『いえ、いません。』



そんな不思議母に驚きもせず、にこりとさらりと答える柚。



もしや柚…こういう人慣れ?




『えぇ!?柚ちゃんにいないなんて…
ありえないわ~…

って事は冬嘉にはいないわね♪』


え!?!
って事はって何よ!!!

あたしすんごい下に見られてる!!!!




あたしが口に出さずにツッコミをしていると…




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