strawberry tea



『…や…何でもねぇ。』



そう言って蓮は再び腰をかけた。



…へ?



「…何それ!?
言ってくれないの!?
言いかけといて!!
気になるじゃん~」



あたしは蓮の隣に座り、文句を言う。




『言わない。』



…何それ…



だってさ…蓮さっき…



顔赤かったよ?





凄く気になるよ…
何言おうとしてたの?




「ねぇ~言って!!」
『だから!!
言わねぇって!!』




もぉお~~!!!



「ふんっ!!
もういいよーだ!!!」





あたしは子供みたいに唇を尖らせ、わざとすねたようにそっぽを向いた。




『結局聞きたくねぇのかよ…』



呆れ口調の蓮。



「言ってくれるわけ?」




わざとクール口調のあたし。




『言わねぇけど。』




蓮はクスッと微笑むと、あたしの額にそっとキスを落とした。



!?




「っひ!?」
『…足りないの?』


は!?




「ち、違う…!
こっ、ここは人一杯居るでしょ!?

あ、麻生さんが言ってたみたいに蓮にはTPOが無いの!!!
てぃーぴぃーおー!!」




しかも不意打ち!!!!




『TPO?
んなもんいるかよ。
見せびらかしてやりゃいいじゃん。』




…ッ…やっぱり馬鹿ぁ!!





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