strawberry tea



『…ちっ』





真由子達は観念したのか、さっと自分の席に戻っていった。


席に着いても、コソコソと耳打ちしている。




『何なのアイツら!!
康輝君、ありがとね?』


『いや、大丈夫。
本当アイツら意味わかんねーよ。』





…どうしてだろう。


何で急に?何で…








ガラガラッ



『席つけー。
補習始めるぞ。』



先生が入ってきた。

皆が騒がしく席につく。




…何で…?




その後の補習も、耳に入らなかった。




…この後、何が起きるとも知らずに…。
















『補習終わったっ♪』
『やっと終わったなぁ…疲れたぁ~』





柚と康輝君が楽しそうに話している。

でも、あたしはまだ考えていた。





どうして真由子達は、あんな事言ったんだろう?








『あ、
部活行かねぇと!!』




康輝君が立ち上がった。


『え?部活あるの?』

柚が尋ねる。





『おう。
他校と此処の校庭で練習試合。』





『え~見たい!!
…けどあたし用事あるんだぁ~…

冬嘉は守谷君と帰れば!?

じゃああたし行くね、ばいばーい♪』





そう言って柚は帰り、康輝君は部活へ。







…どうしよう、教室の窓から試合見てようかな…





あたしが考えていると。







『あれ~?冬嘉一人?』







…真由子達。



「……何?」





あたしがそう言うと、真由子達はクスクスッと笑った。






『ちょっと付いてきてくんない~?
…話あるんだぁ~。』




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