strawberry tea
「…ごめんなさい……」
あたしが言うと、部屋はもっと静かになった。
『………海宝』
先輩が呟く。
と、同時に
「ッ!?」
抱き締められた。
………え?
「……先輩?」
『本当にごめん…
ちょっとだけ。
もう諦めるから、海宝の事。』
…………え?
諦めるって……
今もあたしの事が好き…なの?
あたしを離したら…諦めたって事…?
あたしは先輩の腕の中で必死に、めまぐるしく考えていた。
………抵抗もせずに。
『………冬嘉…?』
……………え?
この………声………
先輩も気付いたみたいだった。
あたし達は、ドアの方を見た。
………………嘘。