strawberry tea



ユニフォーム姿で、あたしと先輩を見つめる、その人。


息を切らし、汗が頬を伝っている。




動揺を隠せない様子。










あたしも。



胸がざわついた。






『…何…やってんの?』





睨む目つきのその人。
低い重い声。


















「……蓮……」




先輩は静かにあたしから離れた。



『守谷…』
『何してんだよ』



口調と表情から、イライラしている様子の蓮。







『海宝が、女達にいじめられてたんだよ。』



蓮の眉が気のせいか、ピクッと動いた。






『………本当…か?』





蓮が驚いた表情で、あたしを見る。



あたしは静かに頷いた。




『じゃあ何でお前が?』

今度は、蓮は先輩に目線を向ける。






『俺は女が守谷に話してる内容聞いたから海宝を助けに来た。』






「……蓮…ごめん…」



あたし馬鹿だ…






『お前のせいとは言いたくないけど…
それで海宝がいじめられたんだよ。』


先輩が蓮を見て言った。





「違っ…あたしが馬鹿だっただけだよ!?

蓮のせいじゃ無い…」






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