strawberry tea



顧問に連絡した俺は、勢い良く走った。



一体…どうしたっていうんだよ!?







やっと資料室にたどり着いたとき、戸は微かに開いていた。



…何でだ…?








不思議に思いつつも、そっと中をのぞく。









………は?






頭が真っ白になって、今自分の目の前に広がる光景を信じたくなかった。




真っ暗な部屋の中、抱き合う二人。








俺に背中を向けている、背の高い男。

その男の向かい側にいるのは……






……冬嘉、だった。





嘘だろ?




信じたくなくて、信じたくなくて、自分に嘘だと言い聞かせる。




冬嘉が、一方的に抱きしめられていたら、俺は部屋の中へ入って、男を引き剥がしたであろう。







…だけど…






冬嘉は拒否していない。






…どうして…だよ?






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