strawberry tea



…それでも、どこか冬嘉を信用していない自分がいる。




『いじめられてたんだよ、海宝』




三宅が言った。


…いじめられてた?






『言いたくねぇけど、守谷のせいで、いじめられた』




………俺のせい…




あの男の三人組の時も…


今回も…






『俺…諦めようと思ってた。
けど…』





三宅が口を開く。
けど、何だよ?



聞きたくねぇ。

弱い男って思われるかもしんない。



けど、聞きたくねぇよ。





『俺なら泣かせない。
海宝の事。』







……コイツ本気だ。



本気で冬嘉の事好きなんだ。






……でも冬嘉は…




俺が嫌なんだろ?




だから、拒否しないで抱き合ってたんだろ?





………もういいよ。
冬嘉がそう思うなら。





それなら、二人は幸せになるんだ。


冬嘉は、男達に狙われる事も、女達にいじめられる事もない。





冬嘉は三宅が良いんだ。





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