strawberry tea
『いってぇえ!!!』
あたしが歩いている前から男の呻き声が聞こえた。
え?何?
男はかかと部分を手で押さえ、うずくまっている。
ああああっっ!!!!!
男の足元に落ちているのは……
あたしが先ほど蹴った石。
あ……あれあの人に当たっちゃったんだ~~!!!!
あたしは慌ててその人の元に走って駆け寄った。
『いてててて……』
男は相変わらずうずくまっている。
ここの学校の制服着てる……。
どど…どうしようっ!!!!
「あの…大丈夫ですか…?」
恐る恐る声を掛けてみる。
あたしがそう言うと、男は顔をあげ、あたしを見た。
『…大丈夫だと思う?』
うっ…(汗)
あからさまに不機嫌な顔して見てくる男。
あたしが石蹴って、あなたに当たりました、なんて言ったら何て言われるだろう…(ゾクッ)
あたしは軽く恐怖に襲われた。
あれ?
てかこの人……
あたしの学校は学年によってネクタイの色が変わるのだが……
一年・茶色
二年・赤
三年・緑
この人のネクタイ……
緑。
あ…あたし先輩になんてことぉお………!!