strawberry tea
『はいはい。
あのさ、風呂借りて良い?汗かいた。』
「うん、沸いてるよ!!
タオルは洗濯機の上の棚にあるから!!
…ってかパジャマは?」
『やべ。何も無ぇよ。』
「お父さんの持ってこようか?」
『いや、一旦帰るよ。
明日は補習無いよな?』
「うん、無いよ!!
ウチまでの道分かる?」
『多分。
分かんなかったら電話するから。』
蓮はそう言ってあたしの家を出た。
な、何かさ…
さっきも思ったけど…
食器を洗いながら思う。
新婚、みたいじゃない!?
ぐはぁっ!!!
やばいでしょっ!!!
スーツ姿の蓮が帰ってきてさ…
「おかえり」とかさ!?
(↑ほっといてあげて下さい。)
あたしは思わず頬が緩んでいたのに気が付いて、いかんいかん、と頭を横に振った。
だめだ、あたしどうかしてる…
疲れてるのかな?
何か蓮との事で最近まで悩んでたし…
食器を洗い終えると、あたしはパジャマに着替えて、携帯を持ってソファの上に寝転がった。
…眠い。
そして疲れた……。
あたしは重たくなった瞼をそっと閉じた。