Chain~この想いは誰かに繋がっている~
「飲みましょう、今日は。」

そう言って、いつの間にか隣に座った親方。

「飲んで飲んで飲んで。それで周平さんとの事、忘れましょう。」

親方は自分のコップにも、ビールを注いだ。


「きっと、周平さんよりもいい人が現れるからって、神様がくっつけなかったんですよ。」

「やだ。なにそれ。」

そして、私のコップへもビールを注いだ親方は、ドンッとビール瓶をテーブルに置いた。


「大体、好きな女に『付き合え』とも言えず、挙句に他の女とくっ付くとは、俺には納得がいかねえ。」

急に酔いが回ったのか、いつもとは違う口調。

「夏目さん!」

「はい!!」

親方は、据わった目で私を見た。

「夏目さんには、もっといい男ができますよ。俺が保障します!!」

どこかで聞いたような言葉に、私は噴き出した。

「それ、周平にも言われました。」

「あれ?」
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