Chain~この想いは誰かに繋がっている~
さっきまでの親方の真面目な顔が、途端に崩れて、それと一緒に私の奥に引っかかっていたモノも、取れたような気がした。


「よし!新しい恋に乾杯!!」

「いや、まだ新しい恋、してないし。」

と言いつつ、親方の持ち上げられたグラスに、乾杯せざるを得なかった。


そうだね。

今はまだ、周平の事を忘れられないけれど。


もし、また新しい恋愛ができるようになったら、今度は迷わずに、好きだって言おう。


掴んだ恋を、離さないように。


― Fin ―
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