Chain~この想いは誰かに繋がっている~
わかってる。

わかってるんだって!!

だけど、相手の為だと思ってしまうんだから、仕方ないだろう!!!!


と、言ってる矢先に、またあの子を地下鉄で発見。

今度は、立ちながら寝ている。

頭なんて、ガックンガックンなってるし。


目の前の席空いてるのに、なんで座らなかったんだよ。

って言うか、よく寝るな~。

この前も、寝過ごしそうになってるしさぁ。


ちらっとその子を見ると、大量のDVD。

えっ?なんで?

今からそんな時間、君にあるの?


「ん……」

俺の声が届いたのか、ちょっとばっかし、目を覚ます彼女。

気付かれないように、そっと反対側を向く俺。

電車の窓越しに見る彼女は、どう見たって同年代。

そして、仕事で疲れているのか、またスーッと夢の世界へと行ってしまう。


あ~あ。

なんで俺、この子が気になるんだろう。
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