Scarly Rules
蜜入り林檎
(チュッ…)
…ん?チュッって何?
いつの間にやら閉じてしまっていた目を開く。
更に『?』
目の前には閉じられた瞼。
「…っ…んッ?」
これって。キス…されてる?
「ん〜…んッ…んんっ!!」
考えてる間に息が止まりかけて。
必死でマサさんの胸を叩く。
「…っはぁ…ッごめん。はぁ。」
さっきよりも顔を紅潮させ
息を荒げたマサさんが謝罪の言葉を口にする。
私の頭は一瞬真っ白になった。
これは。御主人様に殺される…。
いや、殺されなくてもかなりヤバイことされるよ。まずいよ。
頭では分かってるのに。
唇にはまだ温もりが残ってる。
どうしよう。私…。
「ゆかちゃん…俺ほんとに…ごめん!恭平のものなのに。俺おかしくて。マジでごめ…」
黙り込んだ私に向かって
尚もマサさんは謝り続けてて。
「マサさん…私もおかしいみたい。」
チュッ
気がつけば私はマサさんの首に腕を巻いて 自分から唇を重ねてた。
もはや頭では制御出来ないこの気持ち。