Scarly Rules

柔らかな時


マサさんも私も
繋がる前に冷めてしまった。

あれだけ挿れろ挿れろと騒いだくせに
指だけでイってお終い。
マサさんも
萎えたと言って笑ってた。

多分、恭平河童となら一生無いパターンな気がします。私的に。


「マサさん、有難う御座いました。」


外はもう暗くなりかけている。

恭平もそろそろ帰宅するだろう。

コーヒーを淹れながら
ソファに寝転ぶマサさんに声をかける。


「ん〜?有難うとかこっちの台詞だよ。」マサさんは何事もなかったかのようなのんびりとした口調。

「私、こんなに優しくシてもらったのは初めてなんですよ?御主人様は…まぁ、契約を結ばされた時から分かってたことではあるけど 私を人としてなんか見てくれないから。」

「…さぁねー。確かにそうなのかもね。けど 俺には違うようにも見えるよ?」

「どう 見えるんです?マサさんには。」

「さてさて。どうなんだろうねぇ〜。細かいことは言えないさ。けど、少なくともアイツ、ゆかちゃんのこと気にはかけてるよね。」

マサさんはふんわりやんわり話を流してコーヒーを飲む。


気にかけて…

くれてるのかな。あの河童。


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