Scarly Rules
悲しみの傷
シャワーから出ると
恭平が私のベッドに腰掛けていた。
「今日はこの部屋?」
気だるげに聞いてみる。
「あぁ。」
短い返事と共に私の手を掴んだ彼が、そのまま私を引き寄せた。
「お仕置きの時間だ。」
聞き慣れた声が囁く。
耳元に口付けを受けると
身体が嫌でも反応してくる。
(チュッ…)
「お前の声フェチ、昔から変わんねぇな。ここに来る前からだったか…それとも、俺の声に開発された?」
耳元で変なことを聞いてくる。
「んなの 知らなぃ。」
「そう…。知らないんだ。忘れたんじゃなくてか?」
「どうでもいいでしょ。そんなこと。」
不機嫌な由佳子を無視して続ける。
「全然よくない…。」
そう言って いつの間にやら準備されていた手錠を、いつもどおり…由佳子の手にかけた恭平が
慣れた手つきで脱がしにかかる。