Scarly Rules
くるま
「いらっしゃーい。ささ入って入って。」
数時間後。
私達の住む だだっ広い豪邸とは比べものにならない、極々不通なマンションの一室。
私と恭平はマサの部屋(の玄関)に来ていた。
車の中で朝昼兼用のサンドイッチを食べながら、恭平が「今日はマサん家な。」とだけ言ってたから
マサさんの出迎えに驚かされずには済んだのだけど。
「ゆかちゃん何飲むー?珈琲?紅茶?レモネード…ココア?それとも俺作『マサっち特製スペシャルめちゃ微妙ジュース』飲んでみる?」
無駄にハイテンションなマサさんと
「俺と同じ珈琲で良い。ゆかに変なもん飲まそうとすんな馬鹿。」
妙に冷静というか 怒ってる?ような恭平が、私を無視して話を進める。
「ゆかちゃんに聞いたのにー。まぁいいけどさ。」
そう言いながら二人分の珈琲を淹れるマサさんの背を見送ると
私と恭平のビミョーな空気が更に輪をかけて重くなる。…ような気がするのは私だけかもだけどorz