Scarly Rules
外の世界

「うっわ…やっぱ広いね。」

「一応俺金持ちだから。」

「何自分で言っちゃってんの。そういうとこで見栄張る人嫌〜い!」

「っ!ゆか〜、んなこと言うなよぉ。」


(ワイワイガヤガヤ)









.............................






でっかい屋敷

壁みたいな柵の中
かすかに聞こえる楽し気な声。




ここ、恭平ん家だっけ。


マサの声もするけど
もう一つ、女の子の声が聞こえたような気がするんだが 誰だろう?
恭平かマサの彼女? 俺に内緒で?
気になるじゃんか…。






「よっ!純也さん、恭平の家の前でストーカーですかい?」


話しかけてきたコイツは俺のバンド仲間【佐藤和樹】。

お調子者で、誰それ構わずいじってくる。


「!和樹、びっくりすんだろ。い、いきなり話しかけてくんなよ…。てかストーカーて、誰のだよ。仲間のストーカーするとかあり得んし。」



「ふぅーん」

意味あり気な顔で覗きこんでくる和樹。


「な、なんだよ…。つかお前はなんでこんなところに?」


たまらず話を切り返す。

「え?あぁ。俺はほら、今から可愛いルイ君とデートだからさ。その道すがら、たまたま純也氏を見つけたってわけ♪」

あぁ…デートか。

「幸せそうなこって。」

「そりゃねぇ〜。なんつったってうちのルイ君は可愛いから。」

「…はいはい。」




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