Scarly Rules
天使の窓辺

「こんにちは。ゆかちゃん久しぶりだね。」

ある日の昼下がり。

恭平御殿には珍しく来客があった。

「お久しぶりです。」

この屋敷に来てからというもの

私が出会う人間といえば
目が合うたびに犯してくるエロ河童の御主人様と、毎日淡々と仕事をこなすだけの機械のような使用人連中だけで。


私専用の執事 鞘守さんとは比較的仲が良くて 雑談なんかも出来るけど…。

結局は息苦しい生活だから、こんな風に来客があると少しホッとする。


無論 ほとんどの場合、お客様は変態エロ坊ちゃんのほうに用があるわけだから 私なんか相手にされないことのが多いんだけど。


だけどこの人は違う。

3ヶ月に一回くらいのペースで来てくださる 御主人様の取り巻き?のような方々の中のお一人。

恭平エロ河童曰く
皆さんは「俺のバンド仲間」なんだそう。


一応 前に聞いた職業が歌手ってのは本当なのかな。


ドS河童の歌は聴いたことがないし、他のメンバーさん?達とは挨拶くらいしかしたことがからわからないけど、今目の前にいるこのお仲間さんはギターが上手なんだ。

それだけは知ってる。



マサ。
御主人様はこの人のことをそう呼んでいる。


マサさんは明るくて
毎回私にも話しかけてくれる。
屋敷の外の様子や 最近の流行 身近にあった面白い事件など 私にとってはどれも新鮮で。


マサさんと話をしてる時の私は自分でもびっくりするほど笑ってるから

時々御主人様には怒られるんだけど…笑


それでも数少ない楽しみまでは奪わずにいてくれる。

< 8 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop