Scarly Rules
触れぬ想い
「やべぇ。今日これから親父の会社の懇親会だった。マサ、悪いけど ゆかのこと見ててくれるか?
今日のは規模のでかいパーティだからって、使用人達も皆一緒に連れてく手筈になっててな…。」
マサさんとのお話中、恭平河童の電話が鳴った。
数分後 大慌てでコートを着ながら戻ってきた恭平の旦那は、そう言ってマサさんの肩を叩いた。
「っ⁉︎ けど恭平…」
マサさんが何か言いたげだったが
彼は「逃がしたりすんじゃねぇぞ。」
とだけ付け足した。
「浮気すんなよ?」
去り際 私にはそう囁いて、坊っちゃんはそのまま部屋を出ていってしまった。