to.you
後悔
『別れよう』




新幹線が細長い車体を、僕らの横にくっつけるかのようにして、ゆっくりと止まった。



彼女。
僕がこの一言を言うついさっきまで、山田友子は、僕の彼女だった。
でも、今になっては元クラスメイトと言うたかが、それだけの存在になっている。

山田さんは、大粒の涙を流して僕に言う。

『今まで、ありがとう。ハジメくつと付き合ってから、まだほんの少ししかたってないけど、………うん。凄く楽しかった。』


無理して作ったような山田さんの笑顔が胸につきささる。
そんな僕の少し困った顔を見てか、山田さんはわざと声にだして笑ってから、さらに口角を上にあげ、
『時間って、……こんなにはやく過ぎるものなんだね』
と、言った。
< 1 / 5 >

この作品をシェア

pagetop