Be yourself!

「うん」

『そっちにたまに顔出すんだってね。藍田なんて心底眼中にないけど、そればっかりは羨ましいな』

「ちょっと、正直に言いすぎだから!」

『じゃ、そういうことで』

「あ、池中、ちょっと!」



一方的な電話は一方的に終了し、私はため息をつきながら、受話器を置いた。


なんなんだよ、もうっ……。


ぶーたれながらも、壁にかかっているカレンダーに、花まるをぐりぐりと付ける私。


チャリティイベントは土曜日だ。もうあと一週間もない。

っていうか、いまだに所属バンドの演奏を一度も見たことがないってやばいよね。

CD聴いてみようかって思ったけど、有田さんに、どうせなら最初は生で聴いてみなよって言われて、それっきりだし……。



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