Be yourself!

普通はライブに来てもらうだけでも四苦八苦なのに、イベントなら最初からお客さんがいるんだもん。

ここは再校のライブをやって、一気にファンを獲得できるチャンスってやつだよ。


そういう目で多聞さんを見つめたのだけれど――

だけど、彼の反応はいまいちだった。


むしろ

「高天原学園……」

と、つぶやいたあとは、怖い顔をさらに剣呑な雰囲気に変えてしまって、奇妙な感じがした。


あれ……。

もしかして気に入らない?



「あのですね、学校のチャリティイベントって言っても、もともと何千人も人が集まるくらいすごいイベントらしいんですよ、だから絶対みんなのためになると思うんです!」

「――」

「――多聞、さん……?」






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