Be yourself!

明るい口調ながら、うるうるの瞳はかろうじて涙をこらえている。

ちいさな胸を痛め、どこか気を張っているように見えた。


きっと親御さんも必死で探してるに違いない。

とりあえず総合案内所に連れて行こう。



「じゃあお姉ちゃんとみんなのところに行こうか」

「うん、いくー」



とりあえず立ち上がった私は、天使のまーたんと手を繋ぎ、歩き始める。


と、その瞬間。



「マリカ!」



大きな声がして、振り返ると背の高い男性が血相を変えて走ってくるのが見えた。


って、あれは――



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