Be yourself!

一柳要と歩いて戻ったのは、元いたテント。

そこには相変わらず律さんがいて、相変わらず、人に囲まれていた。
(Saw Atのメンバーも全員揃っていた。端っこに座ってたけど)

目ざとく人の輪の中から私たちを見つけた律さんは、にこやかに微笑みながら近づいてきた。



「姿がないから焦ったよ、要。どこで遊んでたんだ?」

「遊んでたつもりはないんだけど……俺とリュカとあの堅物の話、聞きたい? 話せば長いんだけど、でも結構刺激的なストーリーになってる」

「いや、いいや。まったく興味ないし。そもそもお前、リュカちゃんよりリッヒーからかうほうに一生懸命だし遠慮しておく」



律さんはさらっと首を横に振り、それから

「マリカ、おいでー」

と、一柳要の腕の中にいるマリカちゃんを抱き上げた。


リュカちゃん……?

どっかで聞いたことある名前だな。


< 126 / 129 >

この作品をシェア

pagetop