Be yourself!

だけど彼らの旧知の仲であることはその言葉の雰囲気から十分伝わってきた。

きっと仲良しなんだろう。



「うにゃーん……」

「電池切れたのかな?」



律さんはクスクスと笑いながらグズグズと目元をこするマリカちゃんを抱きしめ、慣れた手つきで背中をぽんぽんと叩きながら踵をかえした。



「大事な話があるんだ。ちょっと、みんなで話せるかな」



みんな?


首をかしげると、律さんと一緒にいた有田さんが、待ってましたと言わんばかりにSaw Atのほうへと走っていく。

律さんの「みんな」になぜかSaw Atも私も含まれているらしい。

私たちはテントを出て【赤と黒の蜘蛛】のための別室(さすがにテントではなく、ちゃんとした、おそらく元は会議室であろう部屋が与えられていた)へと入っていく。



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