☆SUKI SAKE☆
賢に腕を引っ張られ家の中に連れて来られた。動揺するあたしに賢は真剣な顔をして言った。



「言っただろ?あいつ、お前のせいで女性恐怖症だって!お前が酷い避け方するから栗原は女子たちとうまく話せなくなってクラスの女子から嫌われたんだよ!!」



だから、今日お前が謝ってあいつらの誤解を解いてやってほしいんだ。あいつらの中には同じ高校の奴らもいるし。


今日の同窓会。そういえば女子しかいなかった。そう、だったんだ。あたしは自分のことしか考えてなかった。


でもそうだよね。確かに突然避けられるようになったらどうしたんだろ、とか何かしたかな?って不安になる。


それなのにあたしはただ好きになったから避けるようになった。それがまさか栗原くんをこんなに傷つけるなんて思ってもみなかった。



「雫、今日お前を呼んだのは俺が栗原を見てられなかったからなんだ。だから3年のクラスで雫とよく話してた奴らで俺と栗原と同じ高校の女子ばかりに声を掛けた。栗原は今、俺の部屋にいるんだ。行って謝ってきてくれるか?」



「うん。行く。今すぐ行って謝ってくる」
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