☆SUKI SAKE☆
また腕を掴まれて引き寄せられる。そしてあっさりと胸の中。


あーっ、やめろ!!
ジダバタともがくもその腕は緩まない。




「しぃ!なんで避けるか教えて」




サルもとい矢野の声が響く。


その声にもがくのもやめてただ矢野の心臓の音だけ聞いた。ドクドクって言って早鐘のよう。


あーあ。
こんな音聞いたら言わなきゃ仕方ないか。



「・・・・好きだから。矢野のことが好きだから避けるの。あたし、好きだって意識したら避けちゃうの。だから避けた。矢野がこまっちゃんのこと好きだって言ったから・・・好きだって思った」




「・・・それ本当?」




「うん。だから顔を見ないで。このままならまだ少し話せるから」
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