The High School Teacher ～あたしの大好きな先生～

「それにしてもユリは積極的だねぇ。自分から、センセェの隣にすわるぅって！リィチィは優しいから席譲っちゃうしぃ。今日は兄妹ってことだったんだから帰りも助手席に座れば良かったのにぃ（笑）」

吉野が面白いと言わんばかりに大声ではなす。

その話を聞いてまた俺の中に醜い気持ちが募る。

「五月蝿い。今日１日お前達に付き合ってやったんだ。俺の車の中でぐらい静かにしるよ。それにこれから家の近くまで送ってやるんだ。少しは俺の言うことを聞け」

俺が自分の中に溜まったイラつきを隠しもせずに文句を言ってやれば、車の中は一瞬にして静かになった。

そのままの重い雰囲気の中で俺は運転を続け、宮里と吉野を各自の家の近くまで送る。

そして俺はリナの家じゃなく、自分のマンションへと車を進めた。