The High School Teacher ~あたしの大好きな先生~
テーブルの上に置いてあった使用済みのマグカップを持って台所に入っていった悠斗はしばらくするといい匂いを纏ってリビングに戻って来た。

「はい、コーヒー。で、何かあったのか?どうしても会いたいって」

ちらりと腕時計を見れば時刻は11時53分。

あと7分しか今日はない。

ゆっくり、大きく息を吸う。

そして…

「悠斗、お誕生おめでとう!!」

一瞬きょとんとした顔をした表情をした後、それはすぐに崩れ笑顔になる悠斗。

「あぁ、俺今日誕生日だったんだな。すっかり忘れてた。ありがとう、リナ」

そう言って、ポンと頭に手を置かれると無理を言ってでも今日中に直接おめでとうと言って良かったと思える。


< 253 / 255 >

この作品をシェア

pagetop