The High School Teacher ～あたしの大好きな先生～

―ガチャッ―

「えっ…。なに…これ。」

変な布？

っっ！！

違う！あたしの上履き。

ロッカーの中にはなくなったと思っていた上履きがあった。

でもその上履きは原形がわからない様な状態になるまで引き裂かれていて履ける様な状態ではない。

仕方ないと思い直し数学の教科書に手を伸ばす。

「イタッ。」

チクリと指に痛みが走った。

指を見ると血が出ている。

大した痛みはないけど、それを見たら涙が出てきた。

なんとなく教科書の状態がわかったから…。

それでもちゃんと確認したかった。

「…ふっうぅー。」

涙で視界が霞んだ。

でもそれでもすぐにわかっるほどだった。

ロッカーには無数の画鋲や待ち針が散らばっていた。

中には刃の出たカッターまであった。