想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
呼び出し
〜♪〜♪


「星来、電話鳴ってるよ〜!」


ボーッとしていたあたしの目の前で、佐恵子は手のひらをヒラヒラさせて言った。


「あぁ、うん。」


あたしは、カバンから携帯を取り出した。


!!


「さ、佐恵子ぉ!き、木下サンからだよぉ!!どおしよぉ……。」


あたしは急な木下サンからの着信に、携帯を手にしたまま、その場でバタバタと意味の無い足踏み。


「どおしよぉって言ったって……とにかく出てみ?」


「えぇ!?」


や、やだよ〜ッッ。


今は話したく無いッッ。


ディスプレイを見つめ、首を振る。


「あぁ〜ッ、も〜ッ!」


佐恵子はそう言って、勝手に通話ボタンを押した。


「ギャッ!!」


何すんのよぉ!


「なんだよ、ギャッって。」


携帯から、木下サンの声がした。





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