想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
膨らむ想い
「じゃあ、明日から接客もしてみようか!」


入社して3日目。


あたしは、この3日間、木下サンに接客の仕方を教わっていた。


「ハイ……」


まだ全部覚えきって無いのに…。


大丈夫かなぁ。


「大丈夫だよ!俺、傍に付いてるし。実践した方が早く覚えられるからな。」


一瞬、心の中を読まれたかと思った。



そう。

この3日間でわかった事。

木下サンは、かなり教育係に向いてると思う。


わかりやすく教えてくれるし、なにより相手の気持ちを理解しながら教えてくれる。



やっぱり素敵なのは外見だけじゃなかった。



「そんな見つめんなよ。」

頭をコツンとされる。


「見つめてませんッッ!」


ベェ〜っと舌をだして反抗する。


素直じゃないなぁ、あたし。



「カワイイなぁ。木村サンは♪」


え!?


「な、なに言ってんですかぁ〜。」


絶対顔真っ赤だよ…。

そんなの反則だぁ〜!!



「ってゆうかそれ、まるであたしや北川サンは可愛く無いみたいじゃない!」


近くに居た山口サンが突っ込む。


「や、いや、そんな事無いって!」

慌てる木下サン、なんだかカワイイ♪
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