想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
仕事だとわかっていても……


木下サンの優しさに、


クラッっときてしまう……。


消さなきゃいけない感情なのに……ね。



「……では、失礼します。」


木下サンが神崎様に一礼をし、その場を離れた。


「神崎様、それで……どんなサプライズをお考えでしょうか……。」


「えっと……挙式の予約を入れた日の前日は、志保の誕生日なんです。」


へぇ……


それでか♪


「そうですかぁ♪それで、当日まで内緒にしといて、お祝いをって事ですね?」


「はい。まぁ、最近思い付いたんですけどね。改めて決めた日が、偶然誕生日の翌日だったので……。」


神崎様達は、元々希望した日が有ったんだけど、その日はあの式場が予約取れなくて……


偶々その次の週末が空いてたから、そこに予約を入れたんだ。


「そうですか……志保様、間違いなく喜びますよ〜♪」


なんだか、自分の事の様に嬉しい!


「だと良いんですけどね。……でもまだ、全く内容は決めて無くて……。」


男の人は、そうゆーの、苦手だもんね。


「一緒に考えましょう!志保様が、とびきり喜ぶやつ!」


「木村サン……ありがとうございます!」


へへっ。


楽しみだな♪


「では、取り敢えず式場と連絡を取りまして、その時間の枠、押さえてもらいますね。」


「はい、よろしくお願いします!」





< 160 / 320 >

この作品をシェア

pagetop