想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
あたしが、ガックリと肩を落としていると……


「木村さん、お昼一緒にどう?」


「え?」


「あたしは彼が入社した時からの付き合いだからね。色々と、知ってるから……。」


……事故の事……? 


「最近のあなた、見てられないわよ?あたしで良ければ、話してみない?」


……。


やっぱり、ぎこちない態度だったかな? 


上手く笑えて無かったのかなぁ? 


「あたし、わかりやすいですかねぇ……?」


「ん〜、他の人達は気付いて無いと思うわよ?

あ、ただ、桜が一度……あの二人って何かあるんですかね〜?って言ってた事があるわね……。」


山口サンか……。


あの時……木下サンと二人っきりで居た時に、急に入って来た時の事だよね。


「そ、そうですか……。」




北川サンには、話してみるのも良いかも知れない……。


正直、仕事中何があっても、何を思っても……


誰か話せる人が居れば……


まだ気持ちがラクになるかも……だよね。 





「北川サン……ぜひ、お昼ご一緒させて下さい。」


あたしがそう言うと、北川サンはわかって居たかの様に……


「じゃ、後でね。」


と言って、お店側へと向かった。




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