想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
「罪悪感……かな。」


「罪悪感?」


「二人は、2年間付き合っていました……。

その間、木下サンの気持ちが無いと知っていながらも、お姉ちゃんは想い続けた……

支え続けた……。

並大抵の事では、無いと思うんです。

普通、辛くなって、逃げ出すでしょう?

でもお姉ちゃんは……

誰よりも、強かった。」


そう、いつか……


木下サンが想ってくれると……


そう信じて……


虚しさに、負けなかった……。


「木下サンは、そんな姉の気持ちを、簡単には流せ無いんだと……。

きっと……

あたしと同じ思いをしてるんじゃ無いかって思うんです。

このまま、あたしと付き合っても、幸せは掴めないって……。」






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