想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
少し歩き、十字路を曲がった。


すると……



「ゴホッ……ケホ……ちくしょ……」



さっき会社で聞いた、咳き込み。


いつもは、シャキッっと背筋を伸ばして歩く木下サンが……


壁に身を預けながら、歩いていた……



どうしようか何て、考える前に……


あたしの口と足は、動いてた。



「木下サン!!」





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