想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
「大丈夫ですか!?!?」


木下サンに駆け寄り、すぐに体を支えた。


「き……むら?」


あたしを向く、木下サンは真っ赤な顔をしていた。


「ちょっ……顔、真っ赤ですよ!?」


あたしはそう言って、おでこに手をあてた。


!!!!


めちゃくちゃ熱いじゃん!


どうすれば……


「タクシー!木下サン、タクシー捕まえて来ますねッッ!」


あたしがそう言って立ち上がると……


タイミング良く、空車のタクシーが近づいて来た。


あたしは勢い良く手を上げ、タクシーを止めた。


「木下サン!住所、言えますか?」


「お、おう……。」


あたしは木下サンの体を支えたまま、タクシーに乗せた。


あたし、どうしよう……


そう考えてる間に、木下サンは運転手サンに住所を伝えている。


家の前まで、送ろう……! 


心配で、このまま帰る何て、出来ないよ……。


あたしは、タクシーに乗り込んだ。






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