想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
う……。


やっぱ、どこに何があるかなんてさっぱりわかんないよぉ〜……


せめて……


何かでおでこ冷やさなきゃ、ね。



あ。


あたしのハンカチで良いかなぁ……?


……良いよね。


探すより、早いもん。




――ガサガサ……




あ!


あった♪



あたしは自分の鞄の中から、ハンドタオルを取り出して


氷水に浸けた。


冷た過ぎて起きちゃうかなぁ……


でも、すぐ熱を吸収しちゃうよね……。











ふぅ。


これで良しっと。



あたしは、冷えたハンドタオルを持って寝室へ戻り、木下サンのおでこに乗せた。


起きる気配は、全く無い。


あとは……


薬、買いに行こう。


確かこの近くに夜中まで開いてるドラッグストアが有ったはず。



鍵……


借りちゃってイイよね?


開けてく訳にもいかないし……。


買う物買って、さっさと帰って来よう。






――あたしは、そおっと玄関を閉め、ドラッグストアへと向かった。





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