想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
そして……


ソファーに寝転んだままのあたしを




ギュッっと





抱き締めた……。





「泣くな……よ。」




……こんな事しながら


そんな事言ったって……




余計泣けるだけなのに……



「……ふぇ……っ……ひっく……」





木下サンのパジャマに……


あたしの涙のシミが広がっていく……。



そして……



木下サンは……



一度抱き締めた体を、そっと離して……



涙が伝う



あたしの頬に……







チュッって




したんだ……。







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