想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
そして……




「星来……好きになって……ごめんな……。」




そんな事を言った木下サンに……


あたしは、思いっきり首を左右に振った。



……木下サンの背中に



両手を回して。






「今だけで良い……

俺の……

俺のモノになってください……。」



木下サンの意外な言葉に、あたしは思わず顔を上げた。



その瞬間


木下サンは、パッっと顔を背けたけど……


あたしは見てしまったんだ。



木下サンの





目に





うっすら光るモノを……。





それを見た瞬間……


あたしの理性は……




吹っ飛んだ。






< 215 / 320 >

この作品をシェア

pagetop