想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
結婚式は、案外遅く、15時から。


式場にご挨拶などのために、14時頃着くように行けば良い。


披露宴まで全てが終わるのは、19時予定という事で、今日は直帰できるらしい。





「はあぁ〜」


あたしは、呟きながら事務所の中を行ったり来たり。



「木村さーん、落ち着いて?そんなに緊張しなくても大丈夫よ?」


北川サンに突っ込まれる……。


「はい〜。わかっては居るんですけど……。

なんか、落ち着かなくって……。」


あたしは俯いて、頭の後ろをポリポリしながら言った。


「まぁ、初めてだからそうよね……。しかも、企画付きだし。」


そう言った北川サンは、あたしの肩をポンって叩いて……


「リラックス……ねっ♪」


ウィンクをして見せた。








こんな時は、時間が経つのが早い。


時刻は、もう13時。



会社を出る時間だ。


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