想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
神崎様の言葉を聞きながら、あたしは止まらない涙を必死にハンカチで拭う。


すごく大きな愛。


この二人は、永遠だね……。






あたしは、キャンドルを片手に志保様の元へ向かった。



ケーキの前に立つと、あたし以上に涙でクシャクシャになった顔で


「木村さんっ!!……っ!

ありがとうッ!!」


そう言ってサイコーの笑顔を見せてくれた志保様。



あたしは、にっこり微笑んで、キャンドルを差した。



キャンドルは……



蝋が溶けていく事を考慮の上で並べていかれていて……


火が、渦を巻いた塔の様な形になっていた。



ここまで計画するの、大変だったんだよ?




そして、神崎様が最後の一言を言った。



『誕生日、おめでとう。』


神崎様、サイコーだよ!!





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