想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
「だから……決めたんだ。

ただの、会社の同僚で居ようって。

きっと、想い合ってはいけない運命なんだ……って、思ったの。


……その時は……。」


「そ……の時……は……?

じゃあ何?今はそう思って無いの?」


そんなお姉ちゃんの言葉に、あたしは……



はっきりと、答えた。




「あたし、これからは、自分の気持ちに正直で居る。

自分の気持ち、大事にする。

もう、迷いたく無いの。」


それを聞いたお姉ちゃんの目から……


涙が零れた。



それでも、お姉ちゃんは訴える。



「許さない……

絶対そんなの、許さない!!」




ハッキリ言った事を、ハッキリ返され……



頭が、グラッっとした。



やっぱり、ダメなの……?


やっぱり、諦めないと……いけないの?



そして……


黙ってるあたしに対してお姉ちゃんは更に……




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