想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
車で20分程。

着いたそこは、レトロな雰囲気をかもし出す、食事処だった。

夜はお酒を飲むにももってこいって感じ。


「うわ〜カワイイ!!」


「気に入った?」


「ハイ!」



あたしが勢い良く返事をすると、木下サンは少し照れたように…


「良かった!俺も、初めて来たんだけどね!友達に聞いてさ。」


初めて?

なんか、嬉しいかも。

彼女と来た事あるとかだったら、ちょっとヘコむもん。


「さ、入るぞ。」




「いらっしゃいませ。」


お店の人も、カワイイ着物姿。


通されたのは、個室。



「俺、カツ鍋にしよっと。」


木下サン決めるの早い〜!!


何にしよう…

どれもおいしそう……。


あたしは、散々悩んだあげく、“おまかせセット”にした。


旬なお刺身に季節にあったおかずが何品か。

それにごはんと味噌汁が付いたやつ♪



お料理を待ってる間、仕事の話しとか、たわいも無い話しをしていた。




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