想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
――3日後。

バイトが休みで家でゴロゴロしていた時。

〜♪♪

携帯が鳴った。
ディスプレイには知らない家電の番号。
もしかして!?って思って、なぜか正座になり姿勢を良くして通話ボタンを押すあたし。

「ハイッッ!木村ですッッ!」
普段は携帯出る時絶対苗字名乗るなんてありえないのに……

「ウェディング・カレンの北川と申します。先日は面接にお越し頂いてありがとうございました〜。」

やっぱり!!

「あ、こ、こちらこそ!」
携帯を持つ手が汗ばむ。

「考慮の結果、木村さんで決定致しましたので。」

「へ!?」

変な声を出してしまった。

「ははっ。合格ですよ〜。」

面接の時に会ったやさしそうな女の人、北川サンに言われて、我に返る。

「あ、ありがとうございますッッ!」

その後、色々と説明を受けて電話を切った。

う、受かったぁ〜。
1人しか採用しないって聞いてたからめちゃめちゃうれしい!



夕方、お姉ちゃんが帰ってきて、早速報告した。

「お姉ちゃん!受かった!」

「ほんと!?良かったぁ!!」
自分の事の様に喜んでくれた。




< 4 / 320 >

この作品をシェア

pagetop