想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
――その後


もう1件の式場も見学に行き、カレンへと戻って来た。


あたしは、神崎サンと志保サンに、紅茶とケーキを出した。


もう、午後2時になる。


「お疲れさまでした。

お腹、空きましたよね。

遠慮せず召し上がってくださいね♪」


こんだけ時間をかけての接客は、しょっちゅうある。


だから、カレンには常にお客様用にケーキやクッキーなどのお菓子が用意してあるんだ。


「わぁ、美味しそ〜♪
いただきます!!」


「式場は、1日ばかりで決める事では無いと思いますので、2人でじっくり考えて決めてくださいね。」


帰りの車の中での雰囲気では、圧倒的に最初に行ったトコを気に入っていたようだった。


でも、やっぱり、よく考えて決めて欲しい。


「ハイ!ありがとうございますッッ!」








「じゃ、また連絡します。」


神崎サンは、笑顔でそう言ってくれた。


「はい、お待ちしております。
ありがとうございました。」



2人は、来た時よりも、最高に幸せそうに帰って行った。






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