想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
あたしは、事務所へと戻る。


「はぁ〜ッッ。」


疲れた……。


特に、表情筋が!


笑顔出し過ぎたかな。


「お疲れさま〜。
うまくいったみたいね。」


一人でアホみたいな事考えていたら、北川サンが声を掛けてくれた。


「あ、はい。緊張しっぱなしでしたけど!」


「ふふっ。そうね。最初はみんなそうよ。」


北川サンの雰囲気はなんだか落ち着くなぁ……。


「でもやっぱり、木村さんは接客が好きって言ってただけあるわね。

敬語も、笑顔も、バッチリだったわよ〜。」


「み、見てたんですか!?」


「もちろん!」


うれしい!


でも恥ずかしい……。






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