想われたくて…‐姉と私とあの人と‐
もう、9時かぁ……。


そう思いながら歩き、駅の入口に着いた。



定期を出し、改札を通ろうと駅の中に入りかけた時……


「星来ちゃん!」


呼び掛けられ、振り向くとユウヤ君の姿……。


なんでよ〜。 


「ユウヤ君……どしたの?」


「や、あのさ……携帯番号聞こうと思って……また、会ってくれるよね?二人でさ……。」


ユウヤ君は、あたしが自分を気に入ってると思ってるのか、自信満々のように言った。


「え……っと……。」


教えたく無いな……


そう思って、返事に困ってると……


突然、手首を掴まれた。





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